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※2025年6月10日現在「令和6年度補正予算」または「令和7年度新規予算」最新の補助金・助成金情報です。
2025年(令和7年)度では、太陽光発電設備にもかかわる内容の補助金制度として「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」「建物等における太陽光発電の新たな設置手法活用事業(ソーラーカーポート等)」などといった補助金の情報が国から発表され、公募が始まっています。
そこで本記事では、2025年度における、法人向けの太陽光発電に関する最新の補助金情報をまとめました。
2025年6月時点では、すでに多くの補助金制度で公募が始まっている状態であり、2次公募の終了が迫っているものも多くなっています。
太陽光発電の導入を検討している企業さまや、活用できる補助金をできる限り多く知りたい・公募状況や実施が見込まれる補助金を知りたいとお考えの担当者さまは、ぜひ参考にしてください。
目次
現在、国から発表されており、太陽光発電に関連する主な補助金を一覧(表)にしました。公募が終了しているものも含みます。
表の中に記載した事業の補助金以外にも、太陽光発電に関連する補助金があります。終了していない公募についてのそれぞれ詳細は、以下でご紹介します。
※令和7年度予算の公募は6/12(金)16:00までです。
国土交通省が2023年度から展開している物流脱炭素化促進事業では、物流倉庫における太陽光発電設備の設置をはじめ、蓄電池、EV充電スタンド、EVトラック、エネルギーマネジメントシステム(EMS)などの導入を支援しています。これは物流DXの一環として、再生可能エネルギーの創出と活用による物流業務の脱炭素化を推進する取り組みです。
補助の対象となるには、太陽光発電のような再エネ電力を「創る」設備を1種類、さらにその電力を「蓄える」または「活用する」機器を2種類以上組み合わせて導入する必要があります。太陽光発電設備のみの設置では対象外となるため、たとえば「太陽光発電+蓄電池+物流業務用EV車両」といったように、複数の機器を一体的に導入する形が求められます。
※令和6年度補正予算の二次公募および令和7年度予算の一次公募は7/4(金)正午までです。
環境省が実施する「ストレージパリティ補助金」は、工場の屋根などに設置するオンサイト型の太陽光発電と蓄電池の導入を支援する制度です。ストレージパリティとは、蓄電池を導入することで経済性が向上する状態を指し、現在この補助金では蓄電池の導入が必須条件となっています。
導入方式は「自己所有」「PPA」「リース」の3つに分類され、PPA・リースの方が補助額が高く設定されています。初期費用を抑えながら太陽光発電を導入したい場合にも、補助金の活用により導入コストの大幅な軽減に期待できます。
※令和7年度予算の二次公募は6/10(火)~7/8(火)までです。
地域共生型の太陽光発電設備の導入促進事業(営農地・水面等)は、民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業のうち、(2)設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業の中でも、地域における再エネルギーのポテンシャルを活かしつつ、自然環境や地域との調和を図りながら、自家消費型・地域共生型の太陽光発電設備の導入を支援するものです。
具体的には、営農地や水面といった土地の特性を活かした太陽光発電の導入を対象としており、生物多様性など自然環境への配慮も要件とされています。コスト要件など一定の条件を満たした場合に、設備導入費の2分の1が補助されます。
本サイト内「民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業(2) 設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業 ① 地域共生型の太陽光発電設備の導入促進事業(営農地・水面等)【2025年版】」でも解説しております。
※令和6年度補正予算および令和7年度予算の二次公募は6/13(金)~7/10(木)正午必着までです。
民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業「(4)新手法による建物間融通モデル創出事業」のうち②TPOモデルによる建物間融通モデル創出事業において設備等導入を行う事業(TPO モデル設備導入事業)では、民間企業による再生可能エネルギーや省エネ設備の導入を通じて、平常時のCO₂削減と災害時の電力確保を両立させる「建物間電力融通モデル」の構築を支援するものです。
複数の建物にまたがってエネルギーを融通する体制を構築することで、一定の地域内でCO₂排出を抑制しつつ、災害時には地域の避難拠点としての電力供給機能を果たすモデルの普及を目指します。
CO2削減や、災害時の非常用電源として自立可能なシステムを構築し、TPOモデル(第三者保有モデル)という新しい手法を活用して実施する場合に補助金を受けられます。
※令和6年度補正予算および令和7年度予算の二次公募は6/13(金)~7/11(金)正午必着までです。
二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)のうち「離島の脱炭素化推進事業」は、再エネ自給率の低い離島地域において、再生可能エネルギーの導入と電力供給の最適化を図ることで、CO₂排出削減と地域の脱炭素化を推進する取り組みです。
「離島脱炭素化計画策定事業」と「離島脱炭素化設備導入事業」の2つの事業形態があり、離島全体で電力供給量に対する再生可能エネルギーの割合を高めるための発電設備の強化やシステム導入、および計画策定を行う事業者に対する補助金です。
オフサイトでの制御が可能な設備や、既存の熱源・給湯・通信・照明などとの連携も含め、導入計画の策定から設備導入まで幅広く支援されます。
※令和6年度補正予算および令和7年度予算の二次公募は6/25(水)~7/15(火)正午必着までです。
建物等における太陽光発電の新たな設置手法活用事業(ソーラーカーポート等)は、略称「ソーラーカーポート等事業」と呼ばれ、駐車場スペースを活用したソーラーカーポートの設置や、定置用・車載型蓄電池、充放電設備・充電設備といった自家消費型の再生可能エネルギー設備の導入を支援する補助金です。
これらの設備導入にかかる費用の一部を補助することで、再エネ活用の拡大と地域との共生を後押しし、2050年のカーボンニュートラル実現に貢献することを目的としています。
建材一体型太陽光発電設備導入補助金は、新築または既存の建築物において、窓や壁などと一体化した太陽光発電設備の導入を支援する制度です。ストレージパリティ補助金やソーラーカーポート補助金と同じ枠組みで、2024年から新たに創設されました。
先進的な再生可能エネルギー設備の導入を後押しすることで、地域との共生を図りながら、2050年カーボンニュートラルの実現を目指しています。PPAやリース方式による導入も対象です。申請件数もまだ多くないことから、建材一体型太陽光の導入を検討している事業者にとっては注目すべき制度といえます。
※2025年の二次公募は終了しています。現在、三次公募に関する公式な発表はありません。ただし、例年の傾向から、今後「三次公募」が実施される可能性があります。
SHIFT事業(Support for High-efficiency Installations for Facilities with Targets)は、工場や事業場の脱炭素化を推進するため、先進的な省CO₂技術の導入を支援する補助制度です。
「省CO2型システムへの改修支援事業」「DX型CO2削減対策実行支援事業」といった事業があり、電化、燃料の転換、熱回収などによりCO₂排出量を大幅に削減する取組を対象に、最大5億円の補助が受けられます。
さらに、DX(デジタル技術)を活用した運用改善など、省エネ効果を即座に発揮するモデル的な取組も支援対象です。2050年のカーボンニュートラル実現を目指す国の重要施策のひとつとして位置づけられています。
※2025年の新規公募は、おこなわれていません。
日本における中長期的な温室効果ガスの削減目標の達成に貢献する目的で、CO2削減目標を盛り込んだ計画策定支援を行う事業・CO2削減計画に基づいて設備の更新を行う事業に対する補助金支援事業です。
さらに、企業間で連携して脱炭素化に取り組むモデル事業も、補助金の対象に含まれます。
太陽光発電の補助金申請で重要なのは、可能な限り一次公募で申請をおこなうことです。一次公募で予算上限に達すると、二次公募以降が実施されない可能性があるためです。人気の補助金では初回で予算枠に達することも珍しくありません。
一次公募に間に合わせるためには、早い段階から補助金の情報収集を進めておくことや、各補助金の公募要項や申請に必要な書類などを事前に確認し、スムーズに申請できる体制を整えておくことが求められます。
補助金活用を検討中の事業者にとっては、初回の公募期間内に申請を完了させることが何よりも重要になるでしょう。
申請に慣れていない・申請書類などの作成に時間が割けない、そもそもどういった補助金が適用になりうるのかわからないと言った場合は、補助金に精通した専門家に相談するのも一つの方法です。
公募開始後から慌てて申請の準備を始めても、間に合わないケースがあります。補助金の申請は、申請前に別の手続きが必要な場合や、公募開始前に発電所の運転を開始している必要があるといった場合があるためです。
これらについて、くわしく見ていきましょう。
太陽光発電の補助金制度の中には、申請時に系統連系の接続申込が完了していることを要件としているものがあります。
系統連系の接続申込とは、計画中の発電所の仕様を電力会社に伝え、電力系統への接続の可否を判断してもらう手続きのことです。
高圧・特別高圧の場合は「接続検討申込の完了」、低圧の場合は接続申込が「申込完了」の回答を得ている必要があります。事業内容によっては、これらの事務手続きを完了させておかなければ、そもそも申請の要件を満たせません。
補助金の申請を検討する際は、申請時点で必要な手続きを事前に確認し、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。
太陽光発電の補助金の中には、応募条件として発電所の運転開始日を細かく指定しているものがあります。
補助金の公募開始前までに「設備を完成させ運転を開始していること」が申請の条件となっている場合があり、工事のスケジュールまで逆算して考える必要が出てくるのです。この場合、公募が始まってから申請を検討し始めても、期限に間に合わない可能性が極めて高いでしょう。
昨今では資源・人手不足などの影響で、太陽光発電の施設を作るために必要な資材の納品遅延や工期の長期化が頻発しています。資材の手配や施工スケジュールに十分な余裕を持たせ、万が一の遅延にも対応できる体制を整えておくことが重要です。
太陽光発電の補助金は、各省庁が毎年9月に公表する「概算要求」の時点で検討し始めましょう。
概算要求とは、各省庁が翌年度の予算案を作成し、財務省に提出する手続きのことです。毎年9月頃に行われ、各省庁は来年度に実施したい事業や政策に必要な予算額を見積もり、財務省に要求します。
補助金公募までの大まかなスケジュールは、以下のとおりです。
概算要求では、新規事業や拡充を予定している事業の概要が示されるため、来年度の政策の方向性を知る重要な手がかりとなります。補助金に関しても、どのような分野や目的の事業に重点が置かれるのか、予算額はどの程度になりそうかといった情報が提示されます。
上記のとおり、概算要求は各省庁の要求段階での数字です。そのまま来年度の予算に反映されるとは限りません。
しかし、情報をいち早くキャッチすることで、自社の事業計画に合致する補助金の選定や、申請に向けた準備を早期に進めることが可能です。前年度の公募要項と照らし合わせ傾向を読み取り、公募開始時期に間に合うよう、手続きなどを進めていきましょう。
太陽光の補助金制度は多岐にわたるうえ、毎年内容が変化します。加えて、申請書類の作成は複雑でとても手間がかかります。
「情報収集しきれない」「申請に必要な書類の準備ができない」といった悩みを抱えていらっしゃる企業様も多いのではないでしょうか。
太陽光の補助金申請での困りごとは、スリーベネフィッツ株式会社におまかせください。
応募申請書類の作成や執行団体とのやりとり・現地での確定検査立ち合いなど、補助金申請業務のすべてをサポートします。提供いただいた情報で省エネ計算を実施し、該当する補助事業・採択可能性の検討といった選定アドバイスも可能です。
補助金申請のみの対応は、日本全国どこの地域でも対応しております。太陽光の補助金に関するご相談は、スリーベネフィッツまでお気軽にご連絡ください。
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