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本記事について: スリーベネフィッツ株式会社が、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)公式資料に基づいて作成しました。
内容に関するご質問・ご指摘は[お問い合わせフォーム](https://www.3benefits.jp/inquiry/)からお寄せください。
目次
本記事は2026年6月22日時点の情報に基づきます。 2026年度実施分(令和7年度補正予算事業)の1次公募は2026年4月27日に終了し、2次公募が2026年6月1日(月)〜7月9日(木)の日程で受付中です。受付中の2次公募、または3次公募・次年度以降の準備にご活用ください。 補助率・要件・スケジュール等は、必ずSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)公式サイトの最新公募要領でご確認ください。
電気代・ガス料金の上昇、老朽化設備の更新、取引先からのCO2排出量削減要請、Scope 3対応などにより、製造業・工場にとって省エネ投資は余裕があれば行う改善活動ではなく、収益性・取引継続・設備競争力に関わる経営施策と言えます。
実務では、空調や生産設備を入れ替える直接のきっかけが「老朽化・故障対応」であるケースも多くあります。省エネ効果はその結果としてついてくるものと捉えたうえで、更新のタイミングで使える補助金を確認しておくと、投資判断がしやすくなります。
一方で、高効率空調、ボイラ、変圧器、コンプレッサ、工作機械、生産設備などの更新にはまとまった投資が必要です。そこで検討したいのが、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)が執行する国の省エネ系補助金です。
2026年度実施分では、令和7年度補正予算に基づき、以下のような複数の枠が設定されています。
本記事では、特に工場やオフィスなどの施設のご担当者が、自社がどの枠を検討すべきか、補助金でいくら戻ってくるのか、今から何を準備すべきかを判断できるよう、5つのポイントに整理します。
このポイントの要点: 令和6年度補正予算事業の2次公募では設備単位型の採択率が85.8%でした。ただし、公募回によって採択率は大きく変わります。
「補助金は競争率が高く、どうせ採択されない」というイメージを持つ企業は少なくありませんが、省エネ系補助金では85%を超える採択率が確認できる公募もあります。
2次公募の採択率85.8%は非常に高いものの、1次公募の採択率70.1%、3次公募の採択率68.2%という点を踏まえると、2026年度(令和8年度)の各公募回で同様の採択率となるとは限りません。
省エネ補助金は、単なる先着順ではありません。SIIの公募情報では、採択事業者の決定にあたり、事業区分ごとの評価項目に従って審査を行い、外部審査委員会の評価を踏まえ、上位者から予算の範囲内で採択するとされています。
そのため、申請前に見るべきポイントは次の4つです。
採択率が高いから申し込むのではなく、要件を満たせる設備投資を、書類不備なく申請することが重要です。
このポイントの要点: 省エネ補助金は、設備単体の更新(Ⅲ型)か、工場全体の更新(Ⅰ型)か、燃料転換(Ⅱ型)かで選ぶべき枠が変わります。Ⅲ型だけでなく、補助額の大きいⅠ型・Ⅱ型も検討対象です。
省エネ補助金を検討する際に最初に行うべきことは、補助金が使えるかを漠然と調べることではなく、自社の投資内容に合う申請型を仮決めすることです。
同じ省エネ投資でも、設備単体の更新なのか、工場全体の大規模更新なのか、燃料転換を伴うのかによって、見るべき枠が変わります。製造業・工場で身近なのはⅢ型設備単位型ですが、工場全体での更新を計画しているならⅠ型、ボイラや工業炉の燃料転換を伴うならⅡ型の方が、補助額が大きくなるケースがあります。Ⅲ型だけに絞り込まず、Ⅰ型・Ⅱ型も含めて比較することをおすすめします。
申請型の大枠
Ⅲ型設備単位型は申請しやすい一方、工場全体で取り組むⅠ型や、燃料転換を伴うⅡ型は、対象経費や補助上限が大きく、結果として受給額が大きくなりやすい枠です。設備単体の更新だけでなく、工場全体の更新計画や燃料転換の予定がある場合は、Ⅰ型・Ⅱ型での申請可能性もあわせて確認しておくと、より有利な申請型を選べる可能性があります。
令和7年度補正予算の設備単位型公募要領では、Ⅱ型(電化・脱炭素燃料転換型)について、以下の補助率が示されています。
更新事業・新設事業では、工事費の補助対象可否が企業区分によって異なる場合があります。大企業・中堅企業がⅡ型(更新・新設事業)を申請する場合の工事費補助の可否は、最新の公募要領で必ず確認してください。
燃料転換・電化を検討している企業は、Ⅲ型設備単位型だけでなく、Ⅱ型も必ず比較してください。特にボイラ、工業炉、産業ヒートポンプ、業務用ヒートポンプ給湯器、高効率コージェネレーション等は、設備単位型の指定設備としての該当可否だけでなく、Ⅱ型の対象設備になるかも確認すべきです。
「補助金は中小企業向け」というイメージがありますが、SIIの省エネ系補助金は、中小企業だけを対象にした制度ではありません。一定規模以上のエネルギー使用事業者や大企業も、要件を満たせば対象になり得ます。
経済産業省の公表資料では、2023年度実績(2024年度提出)の省エネ法定期報告に基づくクラス分け結果として、Sクラスが52.7%、Aクラスが31.8%とされています。S・Aクラスの企業は、申請可能性を優先的に確認すべき層です。
自社の省エネ法上のクラス(S・A・B・C)は、毎年度提出している省エネ法の定期報告書や、経済産業局への提出記録、省エネ法対応を担当する社内部署で確認します。 > 不明な場合は、エネルギー管理士、施設管理部門、環境・サステナビリティ部門、または省エネ法の届出・報告を担当している部署に確認してください。
このポイントの要点: Ⅲ型設備単位型は、指定設備への更新を設備単位で申請できるため、製造業・工場で検討しやすい枠です。
製造業・工場で最も検討しやすい枠の一つが、Ⅲ型設備単位型です。対象となる指定設備を導入する事業で、工場全体の複雑な省エネ計算よりも、設備区分ごとの要件を確認しながら申請を組み立てやすい点が特徴です。
1,000万円の設備投資ではいくら補助されるか
Ⅲ型設備単位型(従来枠)で、補助対象経費が1,000万円、補助率が1/3以内の場合、単純計算では補助額の上限目安は約333万円です。
ただし、実際の補助対象経費は、設備費のうち公募要領で認められる範囲に限られます。工事費、既存設備撤去費、処分費、消費税、対象外設備費などが含まれる場合、見積総額と補助対象経費は一致しないことがあります。
[ 見積総額 × 補助率 ]で単純計算すると、実際の補助額とズレる可能性があります。補助額を試算する際は、設備費・工事費・撤去費・付帯費・消費税を分け、どこまでが補助対象経費になるかを確認してください。どの程度の補助額となるか不安な方はお気軽にスリーベネフィッツまでご相談ください。
このポイントの要点: Ⅱ型(電化・脱炭素燃料転換型)では、既存設備の更新だけでなく、新設・改造・燃料転換が検討対象になる場合があります。GX設備単位型は設備単位型の一区分として捉えれば十分です。
Ⅱ型(電化・脱炭素燃料転換型)は、既存設備を省エネ型設備へ更新して電化または低炭素燃料への転換を図る事業、既存設備を水素燃焼可能な設備へ改造する事業、新設・新築の事業所または既存事業所に水素燃料を活用可能な設備を新設する事業などが対象になり得ます。
ボイラ・工業炉・給湯器・ヒートポンプ等を検討している場合は、単に「設備単位型に該当するか」だけでなく、Ⅱ型として申請できるかを確認することで、より適した申請方針を選べる可能性があります。Ⅱ型は更新だけでなく改造・新設も対象になり得るため、生産ラインの新設や燃料転換を計画している企業にとって検討余地があります。
令和7年度補正予算事業では、設備単位型の中にGX設備単位型が設定されています。ただし、現在は多くの省エネ設備がGX要件に対応しているため、「GXかどうか」を過度に意識する必要はありません。まずはⅢ型設備単位型として検討し、対象設備がGX要件・トップ性能設備に該当する場合に、より高い補助率の区分で申請できるかを確認する、という流れで問題ありません。
トップ性能枠では新設事業も対象になり得る点はメリットですが、対象設備・メーカー要件・トップ性能設備の範囲は限定されます。通常の設備単位型より補助率が高いケースがある一方、要件確認の重要性も高くなります。
対象となるトップ性能設備の種類・要件は、SII公募情報ページに掲載される公募要領・指定設備リストで確認できます。設備の型番・性能値がリストの要件を満たすかどうかは、見積書・仕様書と照合して確認してください。
このポイントの要点: 省エネ補助金の効果は、CO2削減量(kW)よりも「補助金としていくら戻ってくるか(受給額)」で見ると、社内でイメージを共有しやすくなります。
省エネ投資の検討では、CO2削減量や省エネ率といった効果指標も重要ですが、社内稟議や投資判断の場面では「結局、補助金としていくら戻ってくるのか」が最も伝わりやすい情報です。
ここでは、実際の導入事例を「補助金額(戻ってくる金額)」に注目して紹介します。投資回収年数や削減量だけでなく、設備投資の一部がいくら戻ってくるかをご覧ください。
補助金額は、申請型・設備内容・公募回・審査によって異なります。事例1のⅠ型 工場・事業場型は工場全体での更新を対象とし、事例2のⅢ型 設備単位型は設備単位での更新を対象とするなど、申請型によって補助対象や補助額の規模が変わります。上記はいずれも個別案件の実績であり、同様の補助金額を保証するものではありません。自社の設備投資でどの程度の補助金額になるかは、お気軽にスリーベネフィッツまでご相談ください。
補助金は「コストをいくら削減できるか」だけでなく、「投資した設備費の一部がいくら戻ってくるか」という観点で見ると、設備更新の意思決定がしやすくなります。
省エネ補助金の対象設備は、空調や照明だけではありません。製造業・工場では、ユーティリティ設備に加え、生産設備が対象になる点が重要です。
対象設備の詳細は、公募要領別添の「指定設備一覧表」やSII公募情報ページの補助対象設備一覧で確認してください。上記はカテゴリの例示であり、申請時点の最新リストが正とされます。
SIIの設備単位型で対象となるのは、原則として制御機能付きLED照明器具です。通常のLED照明への交換は、SIIの省エネ補助金では対象外となる可能性があります。LED照明の補助金を検討する場合は、東京都のゼロエミ助成金など、自治体制度もあわせて確認してください。
2026年6月22日時点で確認できるSII公式情報では、令和7年度補正予算事業の1次公募は終了し、2次公募が2026年6月1日(月)〜7月9日(木)の日程で受付中です。設備単位型・工場・事業場型の公募情報は、SIIの特設サイト(省エネ・非化石転換補助金 2026年版)でも公開されています。3次公募についても予定されており、詳細が決まり次第SIIホームページで公表されます。
(SIIの事業概要パンフレットでは、2次公募の交付決定は2026年9月上旬予定とされていますが、正式な日程・締切はSII公式サイトの公募情報で必ず確認してください。)
補助金は、公募 → 申請 → 交付決定 → 発注・契約 → 工事 → 実績報告 → 入金という流れをたどるため、設備の導入完了までに数ヶ月単位の時間がかかります。
そのため、「3ヶ月以内に設備を入れ替えたい」といった短期導入を急ぐ場合は、補助金の活用が難しいことがあります。補助金活用を前提とする場合は、最短でも3〜4ヶ月程度、自治体(東京都など)の補助金を併用する場合はさらに長い準備期間を見込む必要があります。
故障・老朽化で早急な更新が必要な場合は、補助金の有無にかかわらず、まず設備更新の相談を進めることをお勧めします。導入時期に余裕がある場合は、補助金の公募スケジュールから逆算して計画を組むことで、受給できる可能性が高まります。
なお、SIIの省エネ補助金には複数年度にわたる事業も用意されており、工事のタイミングを計画的に設定しやすい点も特徴です。
2026年度実施分の1次公募では、4月27日締切、6月中旬交付決定予定とされています。2次公募は2026年7月9日締切(確定)で、交付決定はパンフレット上で9月上旬予定とされており、申請締切から交付決定まで約1.5〜2ヶ月程度の期間が想定されています。
ただし、年度・公募回・審査状況・書類不備の有無によって前後します。設備発注・契約は交付決定後が原則であるため、実務上は2〜3ヶ月程度のバッファを見込んで、工事・納品・支払いのスケジュールを組むことを推奨します。
補助金は、交付決定を受けた後に設備発注・契約・納品・検収・支払い・実績報告等を行い、SIIの確認を経て支払われる流れが基本です。
そのため、補助対象経費の全額または大部分を一時的に立て替える資金計画が必要になります。とくに設備投資額が大きい場合は、財務部門・経理部門と早期に以下を確認してください。
サプライチェーン連携枠(SC連携枠)は、サプライチェーン上の4者以上が共同で省エネ・非化石転換の設備更新計画を立案する大型枠です。
ただし、実態としては大企業・中核企業が取引先を巻き込んで取り組むケースが中心で、単独企業の設備更新を検討している多くの製造業・工場では該当しません。そのため、本記事では概要のみの紹介にとどめます。
次のいずれかに当てはまる大企業・中核企業は、活用余地があります。
SC連携枠は補助率・補助上限・参加要件が個別に定められており、関係者調整の難易度も高くなります。該当する可能性がある場合は、公募要領の確認とあわせてスリーベネフィッツまでご相談ください。
省エネ補助金の申請には、省エネ法上のクラス確認、省エネ率・省エネ量の試算、補助対象経費の切り分け、見積取得など、専門知識と手間が必要な項目が多くあります。これらをすべて自社だけで進めるのは負担が大きいため、スリーベネフィッツが、補助金の選定から申請型の比較、必要書類の整理までをサポート・バックアップします。
スリーベネフィッツは、お客様の代わりに申請を行う申請代行ではなく、お客様の申請を伴走して支援する立場です。下記のチェックがつかない項目があっても問題ありません。どこから手をつければよいか分からない段階で、お気軽にご相談ください。
省エネ率・省エネ量の試算、補助対象経費の切り分け、申請型の選定、見積取得の進め方などは、専門知識が必要で手間のかかる作業です。スリーベネフィッツが、これらの確認・整理を補助金選定から申請までサポート・バックアップします。「自社だけで進められるか不安」という段階でご相談ください。
省エネ補助金は、単に補助率が高い、採択率が高いという理由だけで使う制度ではありません。自社の設備投資計画、省エネ効果、資金繰り、申請工数、交付決定後の実行スケジュールを整理したうえで、最も適した申請型を選ぶことが重要です。
とくに2026年度実施分は、2次公募が2026年7月9日(木)に締め切られます。受付中の2次公募、または3次公募・次年度公募に向けて、対象設備の確認・省エネ計算・見積取得・社内決裁を急いで進めておくことを推奨します。
複数の申請型の比較、省エネ要件の試算、補助対象経費と対象外経費の切り分け、書類準備の整理など、検討初期段階での確認作業は量が多くなりがちです。これらの専門的な確認は、スリーベネフィッツがサポートします。
スリーベネフィッツでは、工事業者・メーカーとは独立した立場で、補助対象の可否確認・申請型の比較・補助対象費用と対象外費用の切り分けをサポートしています。設備投資計画の段階から確認しておくことで、交付決定後に「この費用は補助対象外だった」「交付決定前に発注してしまった」といった失敗リスクを事前に減らすことができます。
2026年度の2次公募は、2026年6月1日〜7月9日の日程で受付中です(締切:2026年7月9日)。書類作成・見積取得・社内決裁を踏まえると、準備に使える時間は多くありません。
「自社の設備投資が対象になるか分からない」「Ⅲ型とⅡ型のどちらを見るべきか判断できない」「補助金を前提に社内稟議を進めたい」という段階から、早めに相談しておくことをお勧めします。
ご相談・詳細確認はこちら:無料相談はこちら(返信1営業日以内)
公募要領PDFや事業概要パンフレットは年度更新・差し替えでURLが変更される可能性があるため、本記事では原則としてSIIの公募情報ページを参照先として掲載しています。最新の公募要領・交付規程・申請の手引き・パンフレットは、各公募情報ページ内の資料一覧から確認してください。
本記事の内容は、2026年6月22日時点で確認できる公開情報に基づきます。補助金制度の名称、対象設備、補助率、補助上限額、申請要件、公募スケジュール、必要書類、審査方法は、年度・公募回・予算状況により変更される場合があります。申請前には必ずSII公式サイト、最新の公募要領、交付規程、手引き、Q&Aを確認してください。
本記事に記載した業種別モデルケースの補助金受給額は、補助率から単純試算したイメージであり、実際の補助対象経費・補助金額・採択・交付決定を保証するものではありません。個別案件の申請可否や補助対象経費の判断は、最新の公募要領およびSIIの判断に従ってください。
申請型の比較、補助対象経費の切り分け、省エネ計算・見積取得前の論点整理からご相談いただけます。